試乗レポート
このレポートは、あくまでも試乗した個人の感想ですので、参考としてください。

 BOARD名・サイズ・カテゴリー 2016TABOU ROCKET 250×76㎝ 135L CED FreeRideSlalom 2016TABOU ROCKET135L
<デザイン、装備、従来モデルとの比較等の外観的なコメント>
2006年発売以来、乗り易く質の高いプレーニングを楽しめると言う基本性能は変えず少しづつマイナーチェンジを繰り返し、特に125L以下は中級者以上の方にも絶大な人気を誇っています。2016年は125・135Lがモデルチェンジ。今までは、幅を取らずに厚みと長さでボリュームを出すデザインでしたが、昨年発売され爆発的なセールスとなっているWIDEモデルと酷似した薄めで幅広のデザインになりました。今までは72㎝だった幅が76㎝に、長さは従来と変わらず250㎝、厚みはWIDEよりも少し厚めですが、従来から比べれば劇的に薄くなっています。
少し長めの長さ、広いだけでなくフラットなデッキ形状は、見るからに乗りやすそうです。基本的なデザインは従来のモデルを継続し幅と厚みが主な変更点です。
WIDEモデルは、本格的なSLALOMボードらしい接水面の減る高いスピード性能を持ちながら、薄めのレイルデザインで高速走行時のボードの押さえを楽にしてくれ、幅広のデザインがアンダー時の走り出しの良さを生み出しています。しかし、ボリュームの割りにノーズが薄く感じ、まだ乗り切れていないレベルの方にはタックの難しさや、走り出しのノーズの沈み込みを感じさせる部分があります。
ROCKETは、WIDEモデルの良い部分を取り込みつつ、僅かにプラスされた厚みと+10㎝の長さから、まだまだ不慣れな方にとっても抜群の浮力バランスを持ち抜群の安定感を感じさせてくれています。
ビギナーの方にはもちろんですが、このボードの良さは接水面が減り過ぎないマイルドな走行感だと感じます。とにかくリラックスしたファンなプレーニングを楽しませてくれます。高いスピードで常に緊張感を持ってセイリングするのでは無く、リラックスしたロングクルージングを楽しむのに最適です。相手とスピードを競いながら乗る本格的なスラロームセイリングも楽しいですが、このリラックスしたプレーニングを可能にする乗り心地も、ウインドサーフィンのプレーニングの楽しさを満喫できるボードだと思いました。まさにFreeRideSlalomボードと呼ぶのにふさわしい乗り心地のボードに仕上がっています。
135Lは、ビーチにボードを運んだりする際には、ノーズにも厚みがある為にWIDEに比べれば重さを感じます。しかし、実際に走っているときには重いから走り出しが今一と感じる事はありませんでした。逆に適度な重さが、安定した走りや、ノンプレーニング時の安定感にも繋がっているのだと感じました。

=総合評価=
△ 悪い   ○ 普通   ◎ 良い ☆非常に良い 
 プレーニングパフォーマンス
 スピード・初速・上り
スピード・初速は
上りは○
 アクションパフォーマンス
 ベーシックフリースタイルアクションや
 ジャンプ等ジャイブ以外のアクション性能
 スピードジャイブ性能  ジャイブの弧の自在性
  波乗り性能 サイドショア/オンショア /  コントロール性能 ラフ海面
 浮力バランス安定感  装備品のクオリティー 
 マッチングSAILタイプ エリア  ノーカムや2カムのFreeRideセイル 6.5~9.0ぐらい。
 おすすめレベル  プレーニングが出来始めたビギナーの方~リラックスプレーニングを楽しみたい上級者の方まで、
幅広いレベルの方に、おすすめ出来ます。

 <コメント> 試乗し気が付いたことがあれば追記していきます。
 Date / ゲレンデ 2016年3月 / 検見川
 コンディション  南東 サイド 海面:フラット ジャスト~ややアンダー気味
 テストライダー 身長170㎝ 体重60㎏
 使用セイル / 使用フィン  2016GAASTRA MATRIX7.0㎡ ノーカム6バテンFreeRide / 純正46㎝
ところどころアンダー気味の場所もありましたが、70%はジャスト以上のセイルパワーで走れるフラット海面コンディションでした。自分が体重が軽いせいもありますが、周りの方に比べ走り出しは抜群に優れていました。セイルアップ、静止時のバランス、ビギナーを意識したタックやストラップワーク、スロー気味のジャイブ、コントロール性を考えたレイルを深く入れるジャイブ、下らせてフルスピードからのジャイブ、色んな事を確かめながら乗りましたが、全てが抜群に行いやすくマイルドな走行感です。
トップスピードに優れているとは思いませんが、浮きすぎずボードが暴れる感が全く無く、とにかくリラックスしてプレーニングを楽しめました。力まず余裕を持って楽しめるクルージング性能は、ウインドサーフィンの楽しさを満喫できる一つのスタイルだと感じさせてくれる優しさを持つボードです。マイルドな走行感の為にリフトが弱く上り性能は今一に感じましたが、ここを求めすぎると、この手のボードの良さが損なわれるので仕方ないかなと思います。


 Date / ゲレンデ 2016年3月 / 検見川
 コンディション  北東オフショア 海面:フラット~やや風波で荒れた海面な部分もありました。 
ジャスト以上ガスティーでシフティー
 テストライダー 身長170㎝ 体重60㎏
 使用セイル / 使用フィン  2016SIMMER ENDURO7.1㎡ ノーカム5バテンFreeRide / 純正46㎝
ところどころ風が抜けて、ブローは強めで白波が多数、オフショアと言っても強烈なブローのせいで風波で面が荒れた場所もありました。乗っていた中級者以上の方は、ガスティーでブローが強烈&シフティーで乗りづらいと言っていました。
「セイルは幾つ?」「7.1です」と言うと、大きめだね~ガンガンに走っちゃうね~って言ってました。確かにブローは強かったです。
しかし、自分にとっては全く乗りずらいと感じませんでした。ボードの大きさのお陰でブローが抜けてもプレーニングが持続し急な失速はないし、ボードが止まってしまっても楽々な安定感。海面が荒れてしまうほどの強いブローに最初は構えて入りましたが、まるでオートマチック車のようにスムースに加速してくれるので、ストラップワークも焦ることなく行えますしボードが暴れる感が全くない。その後は安心して突っ込んでいけました。 風波で少し荒れ気味な部分の海面でもボードのブレを感じず、とにかくガスティーなオフショアを楽しく楽にセイリング出来ました。「いいね~このボード」この一言に尽きます。走り過ぎないプレーニング感やボードの浮力バランスの良さが生み出す抜群の乗りやすさです。
フルプレーニングからのカービングタックも幅を感じさせずにスムースでしたし、強めのブローを選んでフルスピードでジャイブに入ってみましたが、レイルの入れやすさ、ジャイブ中のボードのコントロールのし易さに感動。実に楽しい!! 難しいと思える部分をボードが確実にサポートしていると思います。
ギリギリのセイリングもエキサイティングですが、このリラックスしたプレーニングも素晴らしくファンだと思えます。「乗りやすいけど、つまらない」と、言った感覚にならない良さを持ったボードに仕上がっていると感じました。
ビギナーの方にはもちろんですが、年齢的に体力が落ちてきた上級者の方にとっても、こう言った乗り味のボードはウインドサーフィンのプレーニングやジャイブの楽しさを与えてくれると感じます。自分の体重的には125Lならモアファンになるはずです。
なぜ、この手のボードに高級なCarbonモデルがあるのかも試乗したことで理解できました。乗りやすさに加えて、更に走り出しの良さもスピード面の良さも加わるのでしょうから。大人のSLALOMって感じになるでしょう。
流石、昔から良いボードをリリースしてくれるTABOU。今までの良さに現在の幅広デザインの良さをプラスした完璧なモデルチェンジだと言えます。
 


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